詳しくお話しする前に、突然ではありますが、みなさんは『ウサギとカメ』という童話をご存じでしょうか。
「ウサギとカメがかけっこをした。最初はウサギが優勢で、ウサギとカメはどんどん差ができてしまった。ウサギはそれを見て油断し、途中で昼寝を始めた。カメは休まず歩き続け、昼寝しているウサギには目もくれず歩いた。途中でウサギが起きてカメを追ったが、そのときにはもう追いつけないところまで来ていたため、最終的にはカメが勝利したのだった」という話ですね。多くの人が知っている童話だと思います。
おそらく多くの人がこの話を「コツコツ努力したカメのようなタイプが最終的には勝つ」のだと考えているでしょう。
一方で、僕は少し違う解釈をしています。
ウサギとカメは、「見ているもの」が違ったのではないか、と。
ウサギはなぜ、途中で休憩してしまったのでしょうか?それは、ウサギがカメを見ていたからです。
ウサギは「カメとのかけっこ」をしていて、カメに勝つための勝負をしていました。ですから、カメと自分の差が大きくなった際に、「この状況なら、休んでもいいだろう」と考えたわけです。
カメはなぜコツコツ努力できたのか?
逆に、カメはなぜ、地道にコツコツ努力できたのでしょうか? カメだってウサギを追い越した後に「ウサギも休んでいたし、自分もそろそろ休もうかな」と考えてもよかったはずです。
それなのになぜカメは努力を継続できたのか。それはカメはウサギを見ていなかったからなのではないでしょうか。最初から最後までゴールを見ていた。もっと言えば、ゴールと自分との距離を見ていたのではないか、と。
受験で合格できるのは、「他人ではなく、ゴールを見ているタイプ」だと言えます。他人を見ているタイプ、ここで言う「ウサギタイプ」の受験生というのは、そばで見ていればすぐわかります。他人の点数や、ほかの人がどれくらい勉強しているのかを気にしてしまったり、「去年の先輩はこのくらいの成績だった」というような情報に一喜一憂してしまうタイプです。
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