メールの依頼がヘタな人と上手い人の決定的な差 「かわいくして」「急ぎで」は相手にどう伝わる?
チエ:言葉が……バラバラ?
メイメイ:だから、相手に伝えたいことがうまく伝わらない。
というか、そもそも伝える前の段階で失敗しているんです。
チエ:はぁ……じゃあ、どうしたらいいの?
なんで猫に説教されなきゃいけないのか納得いかないけど、まさに「猫の手も借りたい」状況だし、昼休みの間だけでも話聞いてあげる。
メイメイ:では、チエさんがデザイナーさんに依頼したメールを見せてください。
チエ:昨日送ったメールね。ちょっと待っててね……。
あった! これだ。
来月から展開するSSの商品の店頭ポスターが至急必要です。
春らしくできるだけかわいい感じで、値段はアピールポイントなので大きく入れて、商品の特徴をしっかり見せる方向で、急ぎで制作をお願いします。
誰が思う「かわいい」?
メイメイ:なるほど、これがデザイナーさんに送った文章ですね。
「SS」だから、春と夏(Spring&Summer)の商品のかわいいポスターを急ぎでお願いしたんですね。
チエ:ほら、完璧じゃない! 猫だってわかるんだから!
メイメイ:うーん、この文章、チエさんのお願いしたいことが整理されないまま書かれてしまっていますね。これがまさに、「商品の配置がぐちゃぐちゃになっているコンビニの棚」の状態です。
話が複雑になって相手にうまく伝わっていないわけです。
今回の依頼の一番のポイントは、「かわいい」ですね。これは誰が思う「かわいい」ですか?
チエ:そんなの、私に決まっているじゃない。
メイメイ:確かデザイナーさんは、40代でチエさんより20歳以上も年齢が上の男性の方でしたよね。
チエさんの思う「かわいい」とデザイナーさんの思う「かわいい」ってたぶん、いや絶対違うと思いますよ。
チエ:相手がおじさんだから、私が思う「かわいい」が伝わらなかったってこと?
メイメイ:いえいえ、そういうわけではありません。
例えば、チエさんのお母さんやおばあさんでも「かわいい」と思うものは違うはずですし、チエさんのお友達でも完全には一致しないはずですよ。それにチエさん自身も、時と場合によって「かわいい」が変わっているはずです。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら