日本プロ野球とMLBで広がる「経済格差」の残酷 メジャーリーガーになれば悠々自適ではない

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大谷は2024年にプロスポーツ界最高の10年総額約7億ドル(約1106億円)の契約を結んだが、2024年から契約満了の33年までは毎年200万ドル(約3.16億円)を受け取る契約となっていて、残りの6.8億ドルは契約満了後に無利子で支払われることになっている。

ただ、大谷の年俸は球団の「ぜいたく税(球団の年俸総額が規定額を超えた場合に支払う課徴金)」の関係上、公式には2024年から33年まで毎年、2821万6944ドル(44.6億円)を受け取っていることになっている。

NPB時代に手にする年俸の総額が減少

菊池雄星
 日本(9年) 5.5億円
 アメリカ
・2019~24年まで 7900万ドル(124.8億円)
・2025~27年まで 6368万ドル(100.6億円)
鈴木誠也
 日本(9年) 9.3億円
・2022~24年まで 4700万ドル(74.3億円)
・2025~26年まで 3800万ドル(60億円)
千賀滉大
 日本(12年) 17.5億円
 アメリカ
・2023~24年まで 3000万ドル(47.4億円)
・2025~27年まで 6000万ドル(94.8億円)
吉田正尚
 日本(10年) 10.3億円
 アメリカ
・2023~24年まで 3420万ドル(54億円)
・2025~27年まで 5580万ドル(88.2億円)
松井裕樹
 日本(10年) 12億円
 アメリカ
・2024年 325万ドル(5.14億円)
・2025~28年まで 2475万ドル(39.1億円)
山本由伸
 日本(7年) 13.1億円
・2024年 914万ドル(14.4億円)
・2025~35年まで 3.16億ドル(499.3億円)
今永昇太
 日本(8年) 6.8億円
・2024年 925万ドル(14.6億円)
・2025~28年まで 7025万ドル(111億円)

これでわかるのは、MLBにわたる選手がNPB時代に手にする年俸の総額はイチローの時代よりもむしろ減っているということだ。FAではなくポスティングでの移籍が主流になり、NPBでの在籍期間が減ったこともあるが、NPBの選手年俸がここ20年ほど目立った伸びを見せていないことも大きい。

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