ホンダ新型「N-VAN e:」商用軽EVとしての特異性 徹底的に配送ドライバーを考えた電動化の姿

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日本の軽自動車規格にあわせて開発された、ASFの軽商用バンのEV「ASF2.0」
日本の軽自動車規格にあわせて開発された、ASFの軽商用バンのEV「ASF2.0」(筆者撮影)

筆者は最新のミニキャブEV、そしてASF2.0に公道で試乗しているが、N-VAN e:は走行性能や乗り味、電費性能という軽商用バンに求められる性能の観点から頭ひとつ抜けた感がある。

そのN-VAN e:だが、乗車定員は1人乗り、前後タンデム2人乗り、4人乗りの3種類。通常販売方式では「e: L4」(2/4人乗り)269万9400円と、「e: FUN」(2/4人乗り)291万9400円の2タイプが選べる。

サブスク方式では「Honda ON限定タイプ」として、「e: G」(1人乗り)月額3万3000円〜(月間走行距離3000kmの場合)と、「e: L2」(1/2人乗り)月額3万4730円〜(同)の2タイプを用意する。

CEV補助金は自家用(白ナンバー)で55万円、事業用(黒ナンバー)で約100万円。さらに自治体によって最大で85万円が上乗せされる。そのため、ガソリン車と同等の費用でクルマを購入することが可能だ。

ルートセールス経験者としてN-VAN e:を試乗

筆者によるN-VAN e:の試乗シーン
筆者によるN-VAN e:の試乗シーン(写真:三木宏章)

ところで筆者は過去、軽商用バンでのルートセールス経験がある。当時のスズキ「エブリィ」とホンダ「アクティ」を伴侶に都内を毎日70~80km走りまわっていた。排気量は660ccだったが、全長は3.3m以下と現法規より10cm短かった時代。そこでの運転経験を思い出しながら、今回のN-VAN e:では徹底したルートセールスモードで試乗を行った。

軽商用バンの主戦場は商店街や都市部、そして住宅街。いずれも道幅は狭く、人通りは多くて坂道も多い。狭い場所への駐車も頻繁に行い、乗り降りは日に何十回と繰り返す。些細なことだが、ドアノブ位置ひとつでクルマの評価がガラリと変わる。

河川沿いの行き来では頻繁に橋を渡るわけだが橋梁部分は上り、下りの坂がある。ときに1桁国道も走るが、そこでは周囲のクルマに負けじとアクセルを踏み込む。そうしないと最大積載量350kgの負荷でたちまち流れにおいていかれてしまう。

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