「移民」「外国人」と聞けば嫌悪感を抱く日本人の本性 「アジア人」と自覚すればつまらない感情は消え去る

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経営者が外国人であることは、世界中どこでもおかしなことではない。また移民を受け入れることは日本政府も検討していることである。世界的に人口減に苦しむ国では当たり前のことである。

移民と外国人に対して過剰反応と思えるほどの嫌悪を示すことが、最近とみに増えてきているような気がする。日本経済の停滞と日本企業の競争力の低下が、極度の劣等感を生み出し、そのはけ口として外国人と移民が批判の対象になっているのだ。

しかもその外国人と移民が指すところは西欧人ではなく、近隣のアジア人のような非西欧人であることが、もっと気になることだ。そこには、人種差別的な響きが感じられるからだ。

ヨーロッパと違う「移民嫌悪」

ヨーロッパでも右派政党が経済停滞や治安の悪化を外国人と移民のせいにして、選挙で勝利していることは間違いない。しかしヨーロッパの場合、移民者の数や歴史が日本とまったく違う。

しかも失業問題と移民労働者が微妙に関係しているため焦点は主に経済問題となり、表だった人種差別的発言は慎むことが必要である。人種差別的発言は、法律的にも厳しく禁止されている。

この会社で問題になった外国人も西欧人ではなく、アジア人であると思われるが、なぜアジア人にそれほど脅威を感じ、怒りをもつのであろうか。

逆に言えば、これは西欧人に対して尊敬と崇拝を持つことへの裏返しでもある。だからこそ、欧米人ならいざ知らず、アジア人が日本で増えたり会社を持つことを極度に嫌うのかもしれない。

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