毎日の「サラダ油」が認知症を進行させる! アルツハイマー病の「真犯人」とは?
「アセトアルデヒド」という言葉を聞いたことはありませんか? これは二日酔いの原因物質です。アセトアルデヒドであれば24時間以内に分解されて体外に排出されるので、さほど問題はありません。しかし、ヒドロキシノネナールは体内に残り、少しずつ蓄積されていく非常に厄介な代物なのです。
認知症患者の脳では神経細胞が死んでいる
ヒドロキシノネナールは大事なキーワードです。覚えづらいので正確に暗記しなくても、「ヒドロちゃん」とでも呼んで記憶にとどめておいてください。
ヒドロちゃんは端的にいえば「毒」です。サラダ油の主成分であるリノール酸がセ氏200度前後に加熱されると、ヒドロちゃんは急激に増えます。
これが体内に入ると、まるでドミノ倒しのように細胞膜のリン脂質を酸化し、ついには、神経細胞だけではなくあらゆる臓器の細胞を死に追いやります。
そうなると、脳の神経細胞は死んでしまい、最終的には「海馬」という「記憶の指令センター」が萎縮してしまいます。
海馬の萎縮は、認知症の大きな特徴です。認知症の人の脳をMRIやCT検査(断面像として描写)で調べると、脳自体が萎縮していなくても、海馬は必ず小さくなって隙間が空いているのを確認することができます。
つまり、サラダ油を取るという行為が、体内(特に脳内)にヒドロちゃんを蓄積させ、熱ショックタンパク質70(脳の神経細胞の生存に必須のタンパク質)を酸化損傷させます。その結果、神経細胞が死滅し、海馬が萎縮するという悪循環につながってしまうのです。
そこで、私が診療において、患者さんたちに強くお勧めしているのが、「脱・サラダ油」生活です。
具体的には、家にあるサラダ油は捨て去り、原材料ラベルにサラダ油を原料とする「植物油脂」「食用植物油」などと書かれている市販品は口にしない生活です。サラダ油のみならず、それを原料に作られたマヨネーズやマーガリン、ドレッシングなども口にしないことです。
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