購入者の本当の目当てはCDではなく、CDを購入することで得られる「応募券」にある。この応募券は、アイドルグループやゲーム、アニメなどのコンテンツが開催するイベントに参加する権利だったり、チケットを購入するための抽選に応募する権利だったりする。
「ピーク時は年間150万~200万円を推し活に使っていた」と話すAさん(関東在住の40代男性)は、スマートフォンゲーム「アイドルマスターシンデレラガールズ」のライブイベントに参加するため、CDを大量購入していた。
このゲームでは登場するキャラクター(アイドル)がそれぞれCDを発売しており、そのCDに応募券が封入されていた。ただし、この応募券はイベントへの参加を約束するものではなく、あくまでチケット抽選に参加できるというものだった。
そこでAさんは「CDが発売されるたびに最低30枚は購入するようにしていた」。購入したCDは「合計で1000枚以上」、同じようにCDを大量購入して抽選に応募していた知人に「40万円ほど貸したこともある」と明かす。
現在は推しが出演するイベントが減ったこともあって、支出が落ち着いているというAさん。だが「同じようにCDと抽選券をセットにする販売手法が『ラブライブ!』などのコンテンツで現在も行われており、出費がかさんでいる若い子を見ると心が痛む」という。
アンケートに寄せられた意見
実際、東洋経済が実施したアンケートでも負担が大きいと感じた課金対象にCD購入を挙げる意見が数多く寄せられた(参考記事)。
「韓国アイドルグループのCD(イベントへの抽選に参加できるシリアルコードが封入されている)」(30代女性)
「櫻坂46のオンラインミーグリ(個別トーク会)のためCDをたくさん買っている」(60代男性)
「ヨントン(韓国語でテレビ電話で話せる権利)を受けるため、100枚以上のCDなどを購入し抽選に応募している。CDの保管場所にも困っている」(40代女性)
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