「1億総推し活時代」ブームで増える"不安と悩み" 独自調査で判明した「10~70代」のリアルな本音
「妻が自身の使える金額を超えてグッズなどを買ってしまう。コンサートのチケットを当てるためにも膨大な時間を費やしているようだ」(群馬県・40代男性)
2024年11月から12月にかけて、東洋経済が行ったアンケート調査には、「推し活」についての生々しい意見が幅広い世代から数多く寄せられた。
何らかの「推し」がいるという人は30代以下の男女で3割を超え、50代や60代でも男女とも2割に近い水準に達している(博報堂「オシノミクスレポート」)。もはや推し活は若者だけにとどまらず、世代を超えた社会現象となっている。
日本におけるコンテンツビジネスの発展に詳しい中山淳雄氏は「『推し活』と同じような活動は1980年代からあるが、例えばアイドルグループの人数が増えたように、当時と比べて対象が多様化し、インターネットによってファン自身が直接コンテンツに参加できるようになったことが大きい」と解説する。
「沼落ち」してどうなった?
「1億総推し活ブーム」の感があるが、問題も広がりつつある。東洋経済のアンケート調査では、自分自身や周囲の人が推し活をしていると回答した人の内、約4割が推し活についての支出が経済的な負担だと感じていることがわかった(下図)。
世代別に見ると、所得が低いと見られる若い世代ほど負担感が強い。「最近、韓国アイドルのライブ公演頻度が高すぎ、かつチケット代も高いので、ツアーの度に公演を観に行くことが難しい」(10代・女性)といった回答が多くあった。
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