「気づきを邪魔する」認知バイアスを自覚できるか 「二酸化炭素の排出抑制は地球のため」は本当か?

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観察力を高める 一流のクリエイターは世界をどう見ているのか
「認知バイアス」「身体・感情」「コンテクスト」。観察を阻むことのあるこの3つの要素から、無意識下で必ず影響を受けてしまう(写真:zon/PIXTA)
『宇宙兄弟』『ドラゴン桜』はじめ、編集者として数々のヒット作を生み出してきた佐渡島庸平氏は、「人は見たいものだけ見ている」と説きます。本稿では、同氏の最新著書『観察力を高める 一流のクリエイターは世界をどう見ているのか』より一部抜粋のうえ、物事を見る目を歪める“メガネ”「認知バイアス」についてご紹介します。

人は自分が見たいものだけ見ている

「俺の敵はだいたい俺です」

『宇宙兄弟』の中で、ムッタのこんな台詞のシーンがある。

『宇宙兄弟』(11巻)より©︎小山宙哉/講談社

ライバルと競い合うのではなく、自分にできることをやるしかない。ムッタの台詞をそんなふうに受け取るのが一般的だ。

しかし、観察について思考し、バイアスをふまえて考えれば考えるほど、この台詞の深さを感じずにはいられない。この世界を正しく認知し、行動するのを妨げているのは、まさに自分自身の脳なのだ。自分とどう向き合うか。それが結局のところ、全てだ。

自分の存在自体が、気づきを邪魔している身近な例が、最近あった。僕には3人の息子がいる。息子を見ていると、遺伝子のすごさをまざまざと感じる。

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