「東大卒記憶王」が伝授する"物忘れ"の解決法 「頭が悪いから」「もう年だから」は関係ない
好きなものを覚えることをおすすめする理由②
好きなものを記憶すると、好きなものの「分野」に関して圧倒的に詳しくなります。圧倒的に詳しくなると、その知識をどこかで活用したくなるものです。
私は3、4歳のころ、トミカが大好きでした。トミカでたくさん遊んでいたことから、車が好きになり、両親に自動車が載った本を買ってもらいました。そして街を走る車を見てその名前をよく言っていたそうです。
時には車を買いもしないのに、車の展示場や販売店に行きたいと親にねだっていたそうです。両親からすると、車の営業をされるので非常に迷惑だったそうですが、そのおかげで車を外からだけではなく、中からも見せてもらったことで車のハンドルやアクセルやブレーキ、エンジンなどの仕組みについても詳しくなりました。
私の例は幼いときのことですが、年齢が高くなれば、できることも増えてきます。今の時代では、知識をSNSやブログなどで発信したり、同じものを好きなファンが集まるコミュニティーやイベントなどに参加したりすることもできます。 何かの知識を得ることで、自分の行動が少しずつ変わる可能性があります。
好きなものを覚えることをおすすめする理由③
好きなものを覚えると、「自分の好きなもの」と「そうでなかったもの」が意外なところでつながることがあります。例えばサッカーが好きで、日本のプロリーグであるJリーグのクラブ名を北から南まで暗記したとします。北海道には「コンサドーレ札幌」がありますが、コンサドーレとはどんな意味でしょうか? 実は「どさんこ」の逆さ読み(こさんど)と、ラテン語で「行け」「頑張れ!」という意味を持つ「オーレ」を組み合わせた造語です。
「どさんこ」とは、北海道産の馬の品種の名前のこと(北海道出身の人を指すこともあります)。もともと北海道に馬はいなかったようですが、人が持ち込み、そのまま置き去られて生き残り、その後、明治時代に屯田兵たちが北海道開拓をしたときに活躍しました。……これ以上は話が広がりすぎるので、ここで留めますが、サッカーのチーム名を暗記しただけのはずが、その言葉の由来などを調べてみたところ、明治時代の北海道の歴史を学ぶことができました。
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