ラーメン二郎「インスパイアに勝訴」の驚く舞台裏 30年以上、二郎を支えてきた顧問弁護士の奮闘があった

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「何度も言いますが『安くてうまいラーメンを提供してお客様に喜んでいただく』。そこが大きく違います。

ラーメン二郎は人の褌で相撲を取ることはしていません。必ず1年ほど修行して、親父さんたちの背中を見て、仕事とお客さんにどう喜んでいただくかを学んでいきます。

多店舗展開して、店長さんに給料を払って、(現場を)人に任せて、自分では麺を作らずに経営だけしていくと、お客さんの声が聞こえてきません。

それはラーメン二郎が望んでいる営業スタイルではないので、インスパイアのお店とは違うと思います」

取材前日、三田本店の厨房に立って客と笑い合う山田さんの姿が思い起こされた。

ラーメン二郎三田本店の看板
ラーメン二郎三田本店の看板(写真:弁護士ドットコムニュース)

インスパイアは金儲けに走っている

山田さんたちからは、昨今のインスパイア系が金儲けに走っているように見えているようだ。

「かつてのインスパイアは、ラーメン二郎があって自分たちがあるという感謝や、お客さんへの気持ちもマネしなければいけないという尊敬がありました。今は、他人の褌でどうしたら儲かるか、です。ひどい人になると、本当は修行してないのに、三田の本店で修行しているとお客さんに話している店まであります。

以前のインスパイア店はモノマネしているくせに、胸を張ってインスパイアだと言っている人はいませんでした。

『モノマネの店ができて困っている』と加盟店から相談されて見に行くと、加盟店の営業が終わるのを待って遠慮するように営業を始めるインスパイア店もありました。

それがよいと言いたいわけではありませんが、インスパイア側には遠慮もあったし、ラーメン二郎に対する尊敬もあったのです。今は口先だけで、似たようなものを作って、お客さんから高額なお金を取って、実際のところはお客さんが喜んでいるかわかりません。

何回も言いますが『安く上手いラーメンをお客さんに提供する』という基本的なところを誤っている方が多いのかなと思います」

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