「人生の最終盤」で誰しもが直面する"3つの憂い" 「きっちり」食べないと、問題はより深刻になる

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まだまだ自立して暮らせると思っていらっしゃるようですから、住み慣れたおうちで、おひとり様で暮らしていくという選択もあります。わが心友、上野千鶴子さんが『おひとりさまの老後』(法研⇒文春文庫)という本を書いていますよ。最後まで、自宅で過ごしたいと本音では思っているのではないですか?

この本には、おひとり様の老後のスキルとインフラが具体的に書いてあります。お金のこと、友人のこと、住まいのこと、生涯独身のおひとり様から、家族と別れたおひとり様まで考えてくれています。

相談者さんはお子さんがいるようですから、ハーフおひとり様ですね。面倒かけたくないなどといわずに頼れるときは頼りましょう。

このままでは、日本国中が「墓だらけ」に

70代後半です。父が建てたお墓があります。父は三男坊で、実家のお墓は栃木県にあります。父は東京に働きに出て、そのまま住みついたので、お墓は生前に都内に建てていたのです。亡くなった際には、このお墓に入ったので、父は満足したと思います。

でも私は子どもがいないので、墓じまいしようかどうしようかと考えはじめています。何か考えておくべきことがあったら教えてください。

昔ながらのお墓は、〈先祖代々の墓〉でした。でも近年は、家族ごとにお墓を建てる形になっているので、このまま家族の墓が増えていけば、狭い国土に人口が多い日本は、墓だらけになっていくかもしれません。そんな中で、墓じまいという考え方が出てくるのは当然のことかもしれません。

実は私も実家の墓じまいをしました。私は、早くにきょうだいを亡くした、実質「一人っ子」です。自身の子どもも一人っ子のため、自らを「一人っ子のベテラン」と称しています。相談者さんも一人っ子のようですね。

私の実家である「柴田」家の墓は都内の寺にあります。両親と、私が生まれる前に亡くなった姉と中学生の頃に亡くなった兄ら、計5人の遺骨が納められています。このお墓を「一人っ子」として守り続けてきました。

でも、お寺から「合同慰霊塔を作ったので、お墓を移したい方はそちらに」という話を聞き、娘は墓守りを受け継ぐのは嫌だと言いますので、いろいろ考えて墓じまいする決心をしました。

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