やさしいママが急変「母親を鬼に変えた」病の正体 「このままじゃダメだ…」女性がとった行動とは

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子宮内膜症は女性ホルモンの影響を大きく受ける。低用量ピルでホルモン量をコントロールすることで、内膜の増殖を抑えるのだ。かおりさんに合っていたのだろう。治療はうまくいき、まもなく、生理痛に悩まされる日々から解放された。

そして、かおりさんは夫と知り合い、29歳で結婚。30代に入るとまもなく妊娠し、1人目を授かった。そしてその数年後には第2子を授かった。

妊娠中はもちろん生理はないが、出産してからもうそのように生理痛は軽かった。出産すると子宮の出口が広がるため、生理時に子宮の収縮が弱まる。このことが生理痛の軽減につながるといわれている。

ところが――。

わが子が驚愕の目で自分を…

2人目を出産した後、ばらばらだった生理が順調になってくると、“新たな問題”が勃発した。それが「月経前症候群」だった。かおりさんが当時を振り返る。

「娘がおもちゃの片付けをせず、散らかしっぱなしのまま、テレビを見ていたんですよね。その姿が視界に入ったとき、わけもなくメチャメチャ頭にきて、叱ってしまったんです」

ちょっと注意するつもりだったのが、怒りの言葉がとめどなく出てきて、止められない。子どもが大泣きをしているのを見て、「私、子どもに何をしているの!?」。我に返った。

「そのときは何が起きたかわからず、あぜんとするだけでした」

しかし、その後も「お風呂に入るように言っても、なかなか入らない子どもに対し、イライラして怒鳴ってしまう」など、同じような状況をたびたび繰り返すようになっていた。

そんなある日のこと。このときも「怒りすぎてしまった」(かおりさん)のだが、上の子が驚愕の目で自分を見ていることに気づく。

「いつもと違う自分を何とかしないとダメだ……」

はっとさせられたという。

イライラする、人にあたる、すぐに怒るといった行動が生理と関連していることに気づいたのは、数カ月後のことだ。

「やらかしてしまった翌日に生理が来るのがわかってからですね。これって月経前症候群なんじゃないか、とピンと来ました」(かおりさん)

詳細は後述するが、月経前症候群は生理が始まる3~10日前に起こる体と心の不調をいい、生理が始まるとともによくなったり、なくなったりするのが特徴だ。

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