「老い」を制するとは「片づける」を習慣にすること 鞄の中が乱れると自律神経も乱れる
中には片づいていない状態でもまったく問題ない、という方もいらっしゃいますが、若いうちはよくても、歳を重ねると自律神経は低下していきますから、徐々にイライラする機会が増えて、イライラするとさらに自律神経が乱れるという悪循環になります。
一方、片づけるという行為自体、自律神経のバロメーターになります。自律神経が乱れた状態では片づけること自体、難しいと感じることもあるでしょう。また、「片づけたいのに片づかない」ということがストレスになって、逆に自律神経が乱れてしまう人もいます。
そんなふうにならないためには、無理をしないことが一番。毎日「1カ所だけ」と決めて片づける習慣を身に付けましょう。引き出しが3つあるからといって、3つ全部片づけなくても大丈夫。今日は一番上の引き出しだけ、明日は2段目、といった具合に、少しずつやることです。
机の上にはお気に入りのペンを1本だけ置く
片づけ方のコツについてよく質問を受けます。よくある質問が次の3つです。
①については、まずは自分の近くから。目に見えるところがきれいになると、気分が変わるので、目にとまりやすい机の上からはじめることをおすすめしています。
よくビジネスの現場では「机の上がきれいな人ほど優秀」といわれますが、まさにそのとおりで、そういう方は片づけが自律神経に与える影響をご存じなのではないかと思うことがあります。何をどこに置くかが決まっていると探す手間が省けます。目の前が片づいていれば、自律神経にもよい影響があり、体調が整って仕事の質も上がります。
②については、一番は物を減らすことです。物を捨てられないという方に、捨てられない理由を訊くと、大体「捨てた後で必要になったら困るから」という答えが返ってきます。でも実際は、捨ててしまったものが本当に必要になることはめったになく、確率的には10万分の1くらい、というのが私の持論です。
物が多いことは、片づかないことに直結しています。1年使わなかったものは、再び必要になることはないと思ってよいでしょう。必要なものと不要なものを見極めて、不要なものは捨てること。そして本当に必要なものだけ決めた場所に置くこと。これが「片づけの極意」です。
ですから、本来机の上にはお気に入りのペンが1本あればよいのです。それがなぜ机の上にいろいろ置いてあるのかといえば、物が多すぎるから。そして、置く場所を決めていないからです。
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