放射能汚染地帯で暮らす福島県民の苦悩、不安募らす子育て家庭 おざなりの除染作業

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 郡山市原子力災害対策直轄室によれば、10月20日に市内の連合自治会やPTA、ボランティアなどを集めて「郡山市線量低減化活動支援事業」の説明会を開催。12月1日現在で、すでに除染活動を行った町内会などの団体は56団体に達している。補助金の申請件数は161団体に上る。作業1回について、最大で50万円が市から町内会などに支給される。

ただ、除染事業が住民にきちんと周知されているとは言いがたい。住民への説明会が開催されていないケースが見られるほか、一時保管場所でありながら、少なからぬ公園では埋設の事実を示す目印すら設けられていない。

市の除染作業マニュアルでは、「人が立ち入ることのないように囲いを設け、放射性物質等を埋設している旨を表示します」と書かれているが、実施されていないケースが多い。

郡山市立安積第三小学校の校庭に隣接しているのが、安積スポーツ広場だ。ここに地区内の側溝の汚泥を集めて一時保管する計画が浮上したものの、住民の反発を受けて急きょ取りやめになった。

当初の計画ではスポーツ広場内の表土を除去して、地中に一時保管する作業が10月20日に始まる予定だった。だが、その計画が直前になって延期される一方、安積地区全域の側溝の除染作業で集めた汚泥を仮置きする一時保管場所の設置工事に切り替わることが判明。

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