ふだんの「歩く」を関節痛対策に変える2つの方法 「痛くない、よく動く、長持ちする」関節を目指す

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

ですから、弱い負荷でランジに似た効果を得られる歩き方を考案しました。それが「腰下げ歩き」です。

(出所:『ひざ痛と股関節痛 自力でできるリセット法』より)

やり方は簡単。軽くひざを曲げて、腰を落として歩くだけです。ひざを全然伸ばさない状態で歩きます。どのくらい腰を下げるか(5〜15センチ)で、運動強度を調節できます。あなたにちょうどいい負荷を探りながら歩いてください。

「外で腰を落とすと人目を引きそうで恥ずかしい」と思う方がいるかもしれません。ですが、5センチぐらいでは周囲にはわからないものです。イラストではわかりやすさを重視して少し大げさに描いています。実際には、5センチ下げたとき、他人からはほとんどわからないでしょう。

さすがに15センチも落とすとわかってしまうので、人目がある所では5センチ、そうでない所に来たら15センチ落とす、などと切り替えるのもいいでしょう。

1日の中で、トータルで10分歩けばいいのです。細切れでもいいのですから、飽きたら1回やめて、少したったらまたやる、という具合でかまいません。

ひざを曲げて体重を支え続ければ、つらい思いをせずに階段の上りに近い負荷をかけることができます。軽く腰を落とすだけでも「ゆっくり階段上り」をしたのと近い負荷がかかり、深く落とせば「速い階段上り」をしたのと似た効果が得られます。

「腰下げ歩き」が、ひざの痛みに効く理由

「大腿四頭筋」は太ももの前面にあって、主にひざ関節を伸ばす4つの筋肉群です。歩いているときにひざが伸びる瞬間が全然なければ、体重を支えるために常に大腿四頭筋が頑張っている状態になっているので、腰下げ歩きで大腿四頭筋が鍛えられるのです。

歩くたびに大腿四頭筋に負荷がかかり、ランジと似た効果があるので、腰下げ歩きをするだけでランジを毎歩するのと同じことになるでしょう。ランジは「わざわざする運動」ですが、歩くときにプラスαするだけで同じ効果があるのはお得だと思いませんか?

次ページひざに負担がかかり過ぎるのでは、と心配になるが…
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事