「空気が読めない」部下にモヤっとしたらすべき事 発達障害グレーゾーンの人へ適切な対処法とは

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ADHDの傾向があるKさんの場合

Kさん(女性30代)は会議が苦手です。

自分の企画を発表するときはいきいきとプレゼンすることができますが、興味がない他の人のプレゼンが長引いたりすると、イライラして我慢できなくなり、指でペンをクルクルと回したりカチャカチャさせたりして、落ち着きがなくなります。

ひどいときは居眠りをして、上司から注意されることもありました。

また、他の人のプレゼンをあまり聞いていないにもかかわらず、「長いわりに理解しにくい内容でした」などと、厳しい言い回しで批判することもあります。

会議の参加者は、Kさんの態度を見て、「協調性がない」「落ち着きがない」「自分勝手」と思うようです。

長時間じっと話を聞くのが苦手

[なぜ、このようなことが起こるのか?]

ADHD傾向のある人は、長時間じっと話を聞かなければいけないというような状況が、あまり得意ではありません。退屈で終わるのが待てないことが、居眠りしてしまうなどの非常識な行動につながることがあります。

また、ADHDの特性の1つである衝動性がムクムクと出てきて感情的になり、ついキツイ発言をしてしまうこともあります。

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[周りはどうしたらいいのか?]

会議にKさんのような人がいると、場の雰囲気が悪くなることもあるでしょう。

しかし、本人に悪気がない場合も多く、特にペン回しなどは退屈しのぎの一環として無意識にやっていることが多いです。居眠りなどは注意されて当然ですが、ペン回しやキツイ言い方などは、上司や先輩などがていねいな言葉で指摘する必要があるでしょう。

まずは、本人にペン回しをしていることやキツイ言い方をしていることについて、その自覚があるかどうかを確認しましょう。

無自覚であればまず自覚させて、その行為によって周りに不快感を覚える人がいたり、傷つく人がいたりすることをていねいに伝えます。このときの大切な留意点としては、いきいきと発表できていることなど、良い面にも目を向けていることを併せて伝えることです。

舟木 彩乃 ストレスマネジメント専門家

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ストレスマネジメント専門家。公認心理師・精神保健福祉士。博士(筑波大学大学院博士課程修了)。株式会社メンタルシンクタンク副社長。文理シナジー学会監事。一般社団法人企業広報研究ネットワーク理事。AIカウンセリング「ストレスマネジメント支援システム」発明(特許取得済み)。

カウンセラーとして約1万人の相談に対応し、中央官庁や地方自治体のメンタルヘルス対策に携わる。Yahoo!ニュースエキスパートオーサーとして「職場の心理学」をテーマにした記事、コメントを発信中。著書に『「首尾一貫感覚」で心を強くする』(小学館新書)、『「なんとかなる」と思えるレッスン』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など。

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