販売台数だけでなく業績で見ても、BYDはすでに世界のトップレベルにある。同社が10月30日に発表した7~9月期決算では、売上高が前年同期比24%増の2011億2500万元(約4兆3186億円)に達し、四半期ベースでアメリカのテスラを初めて上回った。
なお、テスラの7~9月期の売上高は251億8000万ドル(約3兆8433億円)だった。とはいえ純利益や時価総額などの尺度で見ると、BYDとテスラの間にはまだ相当な開きがある。
テスラとBYDの大きな違いは、前者が(駆動力に電池だけを使う)バッテリーEV(BEV)に特化しているのに対し、後者はBEVとPHVの両方を手がけていることだ。
PHVは世界首位を独走
市場調査会社のトレンドフォースのデータによれば、2024年4~6月期に全世界で販売されたBEVにおいて、テスラは19.1%の市場シェアを獲得して首位を堅持。BYDはそれに肉薄する18%で第2位につけた。
一方、PHVの世界販売では、4~6月期のBYDのシェアは36.1%に上り首位を独走。第2位の中国の理想汽車(リ・オート)に28.5ポイントもの大差をつけている。
(訳注:ここで言うPHVには、航続距離を延長するための発電専用エンジンを搭載したレンジエクステンダー型EVも含まれる)
BYDの販売実績を見ると、2024年に入ってからはPHVの成長の勢いがBEVを大きく上回っている。1月から10月までの累計販売台数で比較すると、PHVが187万7700台と前年同期比で62.2%増加したのに対し、BEVは135万9200台と同12%の伸びにとどまった。
(財新記者:翟少輝)
※原文の配信は11月2日
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