中国BYD、月間販売台数が初の「50万台超え」達成 EVとPHVに集中、2024年の通期で400万台突破へ

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販売台数だけでなく業績で見ても、BYDはすでに世界のトップレベルにある。同社が10月30日に発表した7~9月期決算では、売上高が前年同期比24%増の2011億2500万元(約4兆3186億円)に達し、四半期ベースでアメリカのテスラを初めて上回った。

なお、テスラの7~9月期の売上高は251億8000万ドル(約3兆8433億円)だった。とはいえ純利益や時価総額などの尺度で見ると、BYDとテスラの間にはまだ相当な開きがある。

BYDは電池メーカーとして創業し、2003年に自動車事業に参入。約20年をかけて中国メーカーの頂点に立とうとしている。写真は深圳市の本社工場(同社ウェブサイトより)

テスラとBYDの大きな違いは、前者が(駆動力に電池だけを使う)バッテリーEV(BEV)に特化しているのに対し、後者はBEVとPHVの両方を手がけていることだ。

PHVは世界首位を独走

市場調査会社のトレンドフォースのデータによれば、2024年4~6月期に全世界で販売されたBEVにおいて、テスラは19.1%の市場シェアを獲得して首位を堅持。BYDはそれに肉薄する18%で第2位につけた。

本記事は「財新」の提供記事です。この連載の一覧はこちら

一方、PHVの世界販売では、4~6月期のBYDのシェアは36.1%に上り首位を独走。第2位の中国の理想汽車(リ・オート)に28.5ポイントもの大差をつけている。

(訳注:ここで言うPHVには、航続距離を延長するための発電専用エンジンを搭載したレンジエクステンダー型EVも含まれる)

BYDの販売実績を見ると、2024年に入ってからはPHVの成長の勢いがBEVを大きく上回っている。1月から10月までの累計販売台数で比較すると、PHVが187万7700台と前年同期比で62.2%増加したのに対し、BEVは135万9200台と同12%の伸びにとどまった。

(財新記者:翟少輝)
※原文の配信は11月2日

財新編集部

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Caixin

2009年設立の財新は中国の経済メディアとして週刊誌やオンライン媒体を展開している。“独立、客観、公正”という原則を掲げた調査報道を行い、報道統制が厳しい中国で、世界を震撼させるスクープを連発。データ景気指数などの情報サービスも手がける。2019年末に東洋経済新報社と提携した。(新型肺炎 中国現地リポート「疫病都市」はこちらで読めます

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