108歳女性「息子を井戸に沈めた」壮絶な子育て 障がいがある娘に「自分でできることは自分で」
「簡単に人から借金をしたり、お釣りをごまかすような人間になっては困る」、そう思ったわたしは、「ちゃんと叱らなくては」と自分に気合いを入れました。
「ちょっと、お母ちゃんについておいで」と、息子を我が家から少し歩いたところにある小川に架かかる橋のところまで連れていきました。そして、「お母ちゃんに、隠していることない?」と、問いただしました。「50円、おばちゃんにお金を借りたんだってね。どうやって返そうと思ったの?」。しどろもどろになって一生懸命に説明をする息子。「でも、お母ちゃん。僕は盗んだんじゃないよ。お釣りが足らないとお母ちゃんに叱られると思って……」と。返さなければ同じことですよね。そこで「そんな悪い子は、ここから飛び降りて死んでしまいなさい。これからも世間に迷惑をかける人になっては困るから」と言いました。「ひとりで怖いのならば、お母ちゃんも一緒についていくから」と。
あのときも寒くて、雪が降っていました。30センチくらい積もっていた橋の上で息子は正座をしてひたすら謝まり、「二度とこんなことはしません!」と何度も言いました。
「本当に、悪いことをした、ずるいことをしたと思うのね?」と念を押すと、「はい、心の底から思っています」。
わたしが特別厳しく叱ったのは、いけないことをしてごまかそうとする、言い訳をしたときでしょうか。息子は、水を汲んできてくれたり、家のこともよくやって助けてくれるいい子でしたけど、何か悪いことをしたときには厳しく厳しく、今で言う「体罰」のようなことをやりました。「父親の役目もしなくてはならない」と思っていたので、このような極端な叱り方をしました。
障がいがある娘にも「自分でできることは自分で」
娘には障がいがありましたが、わたしも忙しかったので、「自分でできることはできる限り自分でやること」をルールとしました。あの時代、障がいがある子のための教育制度はまだ整っていなくて、「無理に学校へ来なくてもいい」というような風潮だったんですよ。ただ本人には「学校に行って勉強したい」という強い気持ちがあったので、直接、小学校の教頭先生にお願いに行きました。でも「先生の目に入らないところでいじめられたりしたら、止めることができないから」と、その場で断られました。
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