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108歳女性「息子を井戸に沈めた」壮絶な子育て 障がいがある娘に「自分でできることは自分で」

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シェービングフォームを泡立てる手さばきも軽やかだ。容器にお湯と粉を入れて、サクサクと回すと滑らかな泡が(撮影:栗栖誠紀)

「勉強したい」という娘のために、わたしはまず、「いろはかるた」を買いました。かるたで遊びながら文字を覚えさせようと思ったんです。それから、絵本なども少しずつ買ったりもらったりして集めては読ませて、漢字はふりがなの付いた本を何度も何度も読み聞かせしているうちに、だんだんと覚えてくれました。

算数は、かくれんぼをしている子どもたちの中に交ぜてもらって、鬼の隣にいて数の数え方を聞かせて覚えさせました。足し算と引き算は、お使いに行かせてお店でお釣りを勘定させて、少しずつ慣らしていきました。暮らしの中で、思いつくままの教育でしたけれど、何より、充子ががんばったので身についていきました。

危険がないようならば、本人のやりたいことを規制しないことも心がけました。やりたいことがあるのなら希望に添うように応援します。何かを始めてあきらめそうになったら、「自分で決めたことなのだから最後までがんばりなさい」と励まして。

障がい者を隔離しようとする傾向がある

娘は15歳頃まではよく泣いていました。子どもだけでなく、大人からも好奇の目で見られ、まねをされたり笑われたりするので、傷ついては泣いて泣いて。わたしは「みっちゃんは何も悪くないのだから、堂々としていればいいんだよ」となぐさめ、息子も一緒になって3人でよく泣きました。

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娘は、20歳のときに、自分で決めて福祉施設に入所しました。そこで編み物を学んで、31歳で独立。それからは、たくさんの方に助けてもらってひとり暮らしをしています。わたしが想像していた以上に、強く成長してくれました。

娘を育てて感じたことは、世の中にどこか、障がい者を隔離しようとする傾向があるということです。

大切なのは障がい者とそうでない人がお互いを理解し合うということではないでしょうか。そのためには普通の学校、特別支援学校などと、分かれた環境では難しいのではないかと思います。

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