本物の経営者は「嫌われる」ことを受け入れる ハイアール伊藤社長は、部下と食事をしない

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経営者には、オフィスで「孤独」に耐えるべきときもある(写真:dotshock / PIXTA)
日本コカ・コーラ、デル、アディダス ジャパン、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント、ハイアール アジア……。数年ごとにあえて未経験の業界に飛び込み、業界の常識を覆す発想と戦略で、さまざまな記録的な結果を残してきた伊藤嘉明氏。“進化形異端の経営者”が、自らの仕事の流儀を新刊『どんな業界でも記録的な成果を出す仕事術』にまとめた。その伊藤氏が、仕事の流儀やキャリア観を語る。

 

「家電業界の素人」が、なぜ従業員6000人を超える巨大家電メーカーのトップに招聘されたのか。「よそ者だから業界のプロに勝てる」と断言する著者の仕事術&キャリア論をまとめた1冊。

ビジネスパーソンが出世をして、ビジネスリーダーや経営者を目指すなら、自分で仕事の成果を出すだけでなく、周囲を巻き込み、人を動かして成果を出す力――つまり、リーダーシップを身に付ける必要がある。

さて、リーダーシップにもさまざまなスタイルはあるが、こんな話を聞いたことはないだろうか。

「私は性格的に、強気で引っ張って行くタイプだ。学生時代の部活でもそうだった」

「強権を発動するようなことは嫌だから、私は周囲の意見をまとめていくタイプだな」

このような考えは、はっきり言って幻想である。なぜなら、リーダーシップのスタイルは、その人の性格や好みで変わるようなものではないからだ。

リーダーシップのスタイルと性格や好みは無関係

実は私も、このような幻想を持っていたことがある。30代半ばまでは「みんな、俺についてこい!」という感じの、兄貴分的なリーダーシップのスタイルを踏襲していた。このノリに部下たちも応えてくれて、私の部署は記録的な成果をたたき出した。日本コカ・コーラでは最年少部長に抜擢され、デルでは8期連続赤字だった部門を7期連続予算達成の常勝軍団にしてみせた。

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