ありえないほどの逆風「自公過半数割れ」の現実味 非公認議員が思わぬ苦戦を強いられている

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

そのような大量票が萩生田氏から離反したきっかけは、2022年7月に発生した安倍晋三元首相の狙撃死だった。これによって萩生田氏が参院選候補だった生稲晃子氏を市内の旧統一教会の施設に案内したことを週刊誌で報じられ、萩生田氏と旧統一教会との関係が露呈。これが創価学会を激怒させたのだ。

さらに「裏金問題」が、不正を嫌う創価学会女性部の逆鱗に触れた。萩生田氏の「裏金」は2728万円で、二階俊博氏の3526万円、三ツ林氏の2954万円に続いて3番目に多かった。萩生田氏は公明党と近い菅義偉元首相を通じて関係修復に務めているが、どのくらいの票が戻るかは不明だ。

関係のよくない小池知事にも協力仰ぐ

そこで、萩生田氏は総力を挙げて応援体制を組んでいる。10月16日には安倍昭恵夫人を呼んで支援者のみの会合を開き、会場には安倍元首相の遺影が飾られた。17日には高市早苗前経済安全保障担当相に応援演説してもらった。

18日の決起大会では、さほど関係がよくない小池百合子知事からのビデオメッセージを公開。なお、小池知事が特別顧問を務める都民ファーストの会は、国民民主党を支援しており、24区には同党から弁護士の浦川祐輔氏が出馬している。

19日には萩生田氏とは20年来の盟友の松井一郎前大阪市長も大阪から駆けつけて、マイクを握った。同選挙区には日本維新の会からも佐藤由美氏が出馬し、18日に馬場伸幸代表が応援に入ったが、松井氏は「私は1年半前に政治から引退した」「応援に来たのではない、萩生田さんと一緒にみなさんに謝ろうと思った」とはぐらかした。

だい苦戦を強いられている萩生田氏(写真:Toru hanai/Bloomberg)

なお昭恵夫人が参加したのは支援者限定の会合で、松井氏が参加した「ハコモノ演説会」も取材陣の参加が拒否された。おそらく「アンチの乱入」を懸念したのだろう。

関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事