「高い給与を払っても採りたい」50代転職者の特徴 「晩年期」の50代なのに重宝されるのはなぜ?

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ただ、そうした実情がありながらも、「こういう人物なら50代でもぜひ採りたい!」という層がいる。その特徴を3つに絞ると、以下のような人物像になる。

① 希少性が高い職種の人
② ポータブル性が高い職種の人
③ 柔軟性が高い人

上記の特徴はあくまで、採用現場を見てきた人事担当である筆者の“一見解”だが、それぞれについて思うところを書いてみたい。

54歳男性を他社と獲り合いに…

①希少性が高い職種の人

「希少性が高い職種の人」とは、特定の専門知識やスキルを持ち、なおかつ転職市場において対象者が少ない層のことだ。

中でも、ITエンジニアは、圧倒的に人材が不足しており、企業間でも獲り合いになっているのが現状だ。年齢にこだわらず、積極採用する企業が増えており、50代以降も第一線で活躍できるチャンスが広がっている。

一方、特定の職種でも急激にニーズが高まっている。たとえば、品質管理(品質保証)、法務・コンプライアンス、内部監査、サスティナビリティ推進などだ。

背景には企業のグローバル化に伴い、労働環境や業務プロセスなどで、より厳しい国際基準が求められるようになったことが挙げられる。

また、不正会計などの不祥事防止や国際競争力向上のために、「コーポレートガバナンス」に力を入れる企業が増えたことも大きい。

こうした、さまざまな外的要因から、「我も我も」と取り組みを強化し始めた日本企業が、慌てて人材確保に乗り出したのが、ここ数年の採用市場の主たる傾向だ。

だが、これらの職種を経験してきたスペシャリストは、そもそも母数が少ない。しかも、私が想像するに、彼らはえてして律儀で、真面目で、職人気質であるため、自社にとどまる傾向がある。果敢に転職に挑まないからか、転職市場になかなか出てこないのだ。

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