社内チャットに悪口を書きたい放題
「萬屋さん、折り入ってご相談がありまして……」
秘書課のY課長(41歳・女性)から、深刻そうな表情で相談を持ちかけられたのは、私がとある総合商社の人事部に勤務していたときだった。
Y課長によれば、「部下である秘書課のK係長(36歳・女性)が、社内チャットの中に個別のグループをつくり、ほかの社員の悪口を言いたい放題、書き込んでいる」という。
それだけなら、K係長への厳重注意で済みそうだが、人事として看過できなかったのは、その行為によって、「課の業務にも支障が出てきている」という点だ。
「K係長の問題行動への対処について、萬屋さんと相談しながら進めていけたらと思い、お話しさせていただいた次第です」
恐縮しながら、小声で話すY課長。私は、「わかりました。一緒に対処していきましょう」と言いつつも、内心では「厄介な問題が浮上した……」と逃げ腰になりそうだった。


















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