"悪口"が大問題に発展「キャリア喪失」の「まさか」 チャットや飲み会 愚痴は誰にでもあるが…

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誹謗中傷に悩む女性
愚痴や冗談のつもりで発した言葉が、その人のキャリアを失わせる原因となることもあります(写真:buritora / PIXTA)
組織をより良くするための“黒子”として暗躍している、企業の人事担当にフォーカスする連載『「人事の裏側、明かします」人事担当マル秘ノート』。現役の人事部長である筆者が実体験をもとに、知られざる苦労や人間模様をお伝えしています。
連載7回目は、ついつい軽い気持ちで言った他者への悪口が、キャリアを失うほどの大問題に発展したケースを紹介します。

社内チャットに悪口を書きたい放題

「萬屋さん、折り入ってご相談がありまして……」

秘書課のY課長(41歳・女性)から、深刻そうな表情で相談を持ちかけられたのは、私がとある総合商社の人事部に勤務していたときだった。

Y課長によれば、「部下である秘書課のK係長(36歳・女性)が、社内チャットの中に個別のグループをつくり、ほかの社員の悪口を言いたい放題、書き込んでいる」という。

それだけなら、K係長への厳重注意で済みそうだが、人事として看過できなかったのは、その行為によって、「課の業務にも支障が出てきている」という点だ。

「K係長の問題行動への対処について、萬屋さんと相談しながら進めていけたらと思い、お話しさせていただいた次第です」

恐縮しながら、小声で話すY課長。私は、「わかりました。一緒に対処していきましょう」と言いつつも、内心では「厄介な問題が浮上した……」と逃げ腰になりそうだった。

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