世界よ、これがパナソニックの家電戦略だ 津賀社長が独IFAで語った海外攻勢の全容

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津賀一宏(つが かずひろ)/1956年生まれ。79年大阪大学卒業、松下電器産業(現パナソニック)入社。86年カリフォルニア大学修士課程を修了。2004年当時最年少で役員に就任。2012年より社長
9月4~9日にドイツ・ベルリンで開かれた世界最大のコンシューマー(一般消費者)向け家電見本市「IFA」。B to Bシフトを進めるパナソニックは、去年は車載機器など非コンシューマー向けの製品も展示していた。だが、今年はコンシューマー向け一本。プレミアム感を前面に打ち出した家電の展示を行ったほか、最高価格帯の有機ELテレビ投入を発表した。
パナソニックの家電をいかに世界で売っていくのか。IFAが開催されたベルリンで津賀一宏社長に聞いた。

他社の展示内容に驚きがなくなった

――IFA会場で他社の展示を見てきた感想は?

各社とも、驚きがほとんどなくなった。逆に言うと、これまでは進化が速すぎてテクノロジー訴求が先行していたが、安定してしっかりと商品を作っていく姿勢に変わってきた。価格だけでない価値訴求ができるという意味で、正常化したといえる。

――B to B拡大の戦略自体は変わっていないのか。

まったく変わっていない。パナソニックの中核には家電がある。パナソニックというブランドやコンシューマーがワクワクする価値を訴求できるのはB to C。自動車をはじめとするB to Bのお客様も、われわれのB to Cの価値があるからこそ、事業で組みたいというところがほとんどだ。

われわれが家電で培ってきた技術、お客様への接し方がいちばん欲しがられる。コンシューマー向けがB to Bに活きるように事業を進めているし、そういう意味で今回の展示内容を思い切ってコンシューマー向けに振ったのも、B to Bにつなげていくのが狙いだ。

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