危険迫る「連続強盗」今日からできる防犯対策は? 安全と言われた集合住宅も、いまやリスクがある

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家の鍵を開錠する際はもちろん、オートロックがあるマンションの場合は、オートロック解除のときから、周囲に人がいないかを確認したほうがいい。できれば、鍵は2つ以上つけるようにし、ドアチェーンもかけたほうが安全だ。

3階以上の部屋だからといって、ベランダの鍵を開けたままにするのはもってのほか。必ず、全室の窓を施錠するようにしよう。

分譲マンションであっても、規定によってサッシやドアを変えられないという物件がほとんどだ。しかし、内側にサッシを取り付け、二重サッシにすることはできる。これだけでも、侵入者は窓を二重に破らなくてはならず、侵入に時間がかかるため、防犯効果はあるだろう。

通報してからの平均臨場時間は「8分24秒」

それでも侵入されてしまったらーー。

勝手口がある家の場合は、そこから外に逃げる。もしくは、戸建て、マンションに限らず、「逃げ込める場所(「パニック・ルーム」「セーフ・ヘブン」などという)」を決めて、整備しておくのがいい。

鍵がかかる部屋があれば、侵入者があった場合はそこに逃げるとルール化しておく。

できれば寝室など、ゆとりのある部屋がいい。予算が許せば、その部屋の扉を頑丈な素材にし、二重ロックにする。サイレン機能付きのメガホンを用意する。

そして、安全な場所で110番通報をする。110番で警察が駆けつけるまでの平均臨場時間は8分24秒(※警察庁が公表した2021年中の平均時間)。その間、耐えられるようにしておくのだ。

また細かなことだが、普段から在宅中も極力、携帯電話を持ち歩き、充電する際はなるべく「逃げ込める場所」で行うなども重要だ。

対策に対策を重ね、犯行グループから「標的にされない家づくり」をすることが、家族の身を守る唯一の方法である。

松丸 俊彦 セキュリティコンサルタント

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まつまる としひこ / Toshihiko Matsumaru

警視庁に23年在籍。2002年日韓共催W杯サッカー大会においてロンドン警視庁の特別捜査官と共にフーリガン対策に従事。在南アフリカ日本大使館に領事として3年間勤務。南アフリカ全9州の警察本部長と個別に面会して日本大使館と現地警察との連絡体制を確立し、2010年南アフリカW杯サッカー大会における邦人援護計画を作成。警視庁復帰後、主に防諜対策(カウンターインテリジェンス)及び在京大使館のセキュリティアドバイザーを担当。全155大使館を延べ1,200回以上訪問し、大使館及び大使公邸に対するセキュリティアセスメント(警備診断)、特命全権大使を始めとする外交官に対するセキュリティブリーフィングを実施した。

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