あの「ストゼロ」がいつの間にか大変化していた リニューアルでビジュアル一新、度数4%も発売

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また、CMが放送されるようになったとはいえ、当時、世間で人気を集めていたのは2009年発売のほろよいだった。サントリーは前出のカロリ。と同商品で「女性でも気軽に缶チューハイを手に取れる」という時代の雰囲気を作り出した。

「甘くない」のとフレーバーの種類が人気の理由

そして、話を戻すが、2014年末にストゼロがアルコール度数を9%に引き上げるや否や、一気に若者の間で広がっていく。その後はご存じの通り、各社も追随して8〜9%の類似商品、つまりはストロング系が市場に溢れかえることとなる。

ストゼロが人気を得た理由はいろいろ挙げられるが、メディアでもよく言われているのが、「甘くない」のとフレーバーの種類が豊富であるということ。

とはいえ、いくらアルコール度数が1%増えたところで、正直大して酔い方に違いはないような気もする。ただ、当時ストゼロを飲む若者のイメージといえば、500mlのロング缶にストローを突き刺して飲む姿だっただろう。今風に言うと、一種のミーム化を果たしたのだ。

確かに、缶に口をつけてゴクゴク飲むのではなく、ストローでチューッと吸い上げれば、一気に酔いは回る。

このようなイメージの普及も悪影響を及ぼし、ストゼロに対する風当たりは強くなったものの、どこ吹く風。2023年には-196℃製法をさらに進化させ、甘くないのに果実本来の“しっかりとした果実感”を楽しめる「-196℃ 瞬間凍結」シリーズを発売した。

さらに、ストゼロは海を超えて、台湾、タイ、シンガポール、オーストラリア、ドイツなど海外のスーパーや日本食レストランなどにも置かれるようになった。この頃にはストロング系といえば、ストゼロというイメージが定着し、完全に氷結からお株を奪い取ったかたちになる。

電車で転がる空き缶
電車内で転がっていた9%のアルコール飲料(筆者撮影)
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