あの「ストゼロ」がいつの間にか大変化していた リニューアルでビジュアル一新、度数4%も発売

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

「ストロング系の王者」あるいは「飲む福祉」として、若者を酒浸りにしたストゼロにいったいなにがあったのだろうか? 前置きがやや長くなったが、本稿ではストゼロのこれまでとこれからを考えていきたい。

ストゼロの歴史は約20年

-196もといストゼロの歴史は長い。発売されたのは20年近く前の2005年。当初はストゼロではなく、℃が付いて「-196℃(イチキューロク)」という名前だった(ややこしい)。低温で凍結・粉砕した果実を使用したことを売りにしており、アルコール度数は7%だった。

すでにキリンは2001年にアルコール度数7%の氷結を発売しており、さらにいえば、日本初の缶チューハイとして知られ、1984年からロングセラーを続ける宝酒造の「タカラcanチューハイ」は発売当初からアルコール度数は8%だったため、特にそのアルコール度数の高さは注目されていなかった。

また、当のサントリーも2003年に発売されたカロリーオフのカクテル「カロリ。」(販売終了済み)に力を入れていた気もする。今でこそ誰もが知る酒のストゼロも、当時はまだまだ有名ではなかったのだ。

そこから月日は経ち、リーマンショック後の2009年には、果実を皮ごと液体窒素で瞬間凍結・粉砕してウォッカに浸す独自の「-196℃製法」を生かした「-196℃ ストロングゼロ」の発売を開始。

そして、プロレスラーの蝶野正洋と石原さとみが共演したCMも放送される。改めて当時のパッケージを見ると、「STRONG ZERO ストロングゼロ」と大きく書かれ、「-196℃」はロゴのように小さく刻印されており、完全に今と真逆である。

このマイナーチェンジでアルコール度数も8%になったが、当時は氷結の一強時代であり、手っ取り早く酔うにはストゼロよりも氷結のほうが支持されていたと言えるだろう。みんなダイヤカット缶をグチャっと潰したかったのではないだろうか。

渋谷の路上の写真
ハロウィン対策実施中の渋谷でも、潰した酒の空き缶は色々あった(筆者撮影)
次ページストゼロの人気の理由は…
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事