テレビが30年以上も前と同じようにゴルフの録画中継をするには、トーナメントの作り方が変わっていないということもある。詳細は後に譲るとして、テレビのことでいうと、通常の大会には協会などに「放映権」はない。主催者がテレビ局に中継をしてもらう。少なくとも制作費負担という面ではそうなっている。
テレビ放映するには設備なども含めて1試合1.5億~2億円かかるといわれている。これを主催者が負担する。なので、テレビ局はある意味、リスクを負わずにコンテンツを手に入れているという格好だ。
今季の、男女別試合視聴率は?
テレビ局として一番気になる今季の男女の試合の視聴率を、日本ゴルフトーナメント振興協会のデータから拾ってみた。新規大会を除き、8月までの関東での視聴率は、男子の土曜日は6試合で昨年よりアップが2、ダウンが4、日曜日は7試合でアップ2、ダウン5だった。
女子は土曜日12試合でアップ5、ダウン7、日曜日は21試合でアップ9、ダウン11、変化なし1。半分以上が昨年よりダウンしている。男女合わせて最高視聴率は7.4%、最低は2.5%だった。
それでも「スポーツは生でしょ」とう現場の声もあって、最近は優勝者が決まらない土曜日の生中継が増えてはいる。ただ、男子は生中継が土日合わせて4回あったが軒並みダウン、女子は6回あって各3回だった。
ライブだからといって、視聴率が取れるワケではないものの、「ゴルフを生中継で見せたい」と考える主催者も出てきている。そのときに活躍するのが、テレビ放送の立ち位置を変えたネットである。ネットで試合の模様を生中継して配信するのだ。
女子ツアーのTポイントレディスでは2013年からネット中継を始めた草分け的存在だ。担当したトーナメントプロデューサーで博報堂DYスポーツマーケティングの佐草伸吾氏に成り立ちを聞いた。
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