●強まりつつあるキャリアセンターと企業との連携
最後にキャリアセンターと企業との連携について述べたい。11年度から文部科学省の大学設置基準改訂によって、学生の就業力を高めるキャリア教育の実施が義務づけられた。大学はキャリア教育をどのように進めているのだろうか。企業は協力しているのだろうか。
記述式で「キャリアセンターと企業が連携して実施しているキャリア教育の概要」を問い、144校から回答を得た。
企業と連携していない大学も数校あるが、全体的に見ると、企業との連携を強める傾向がうかがえる。
内容は従来からの就活定番メニュー(自己分析、SPI、ビジネスマナー、エントリーシート・面接対策)もあるが、企業との連携ではインターンシップ、企業人講師によるキャリア教育講座・講演が多く、OB/OGや同窓会が協力するケースも多い。業界研究だけでなく、職種研究も取り入れられている。企業人が話すことで、学生のリアル感が増すだろう。
大学設置基準改訂の影響もあるが、1年次、2年次からの取り組みが強化されている。内容は職業意識、就労意識の喚起に重きが置かれているようだ。
少し気になったのは、「学力」に関するコメントが1つもなかったことだ。「気づき」も大事だが、就活では「学力」で落とされることが多い。また語学力は就活の武器になる。キャリアセンターへのアンケート調査なので、勉強のことは教員に任せているのかもしれないが、基本学力の養成も就職支援の柱になりうるのではないかと思う。
※「採用マルハダカ」は今回を持って終了します。今後は、新卒採用だけでなく人事関連の幅広いテーマでの各種調査結果を基にした新しい企画を予定しています。
(本社:東京千代田区、代表取締役:寺澤康介)
人事のプロを支援するポータルサイト「HRプロ」を運営。新卒/中途採用、教育・研修、労務、人事戦略などの業務に役立つニュース、ノウハウ、サービス情報、セミナー情報を提供している。HR担当者向けのセミナーも東京・大阪で開催している。
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