"施主"は子ども?工務店が新サービスで課題解決 「ダンボールハウスけんちくじむしょ」とは何か

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

お子さん相手とはいえ、お客様の要望をヒアリングして設計するプロセスは、実際の住宅設計と同じ。具体的にはどのように設計を進めていくのでしょうか?

ベースとなるのは3つのパターン

「お子さんには、壁面に開ける窓の位置やかたちを考えてもらうようにしています。すべてを1からデザインするのは難しいので、ベースとなる3つのパターンのなかから1つを選んでもらうんです。近未来的な『宇宙』パターン、西洋風のお家をイメージした『煙突』パターン、少し複雑なデザインに挑戦した『お城』パターンの3つを用意しています。

どのパターンを選ぶか、きょうだいで喧嘩になってしまうこともありますが。基本的には一度の打ち合わせでデザイン案を固めて、あとはデザインを図面に起こしてダンボールメーカーに発注する流れとしています。組み立ては親子で取り組んでもらうので、できるだけわかりやすいパーツ構成にしているのもこだわりです」(長坂)

模型 ダンボールハウス
打ち合わせの際に使用する模型。実際のダンボールハウスと同じつくりとなっている。左から「宇宙」パターン、「煙突」パターン(画角の関係で煙突は隠れている)、「お城」パターン(写真:筆者)
ホロスホーム 「宇宙」パターン
「宇宙」パターンの完成品。大人でも中に入ることができる大きさ(画像提供:ホロスホーム)

お子さんの要望を汲み取るのも、ひと工夫必要になりそう。

「それが、思っている以上にお子さんたちは自分がこうしたい、というのをきちんと伝えてくれるんですよ。小さい子向けには考えるヒントになるように、図案サンプルを用意しています。図面をもとに絵でコミュニケーションしていることも大きいですが、自分ごととして、真剣に取り組んでくれるからこそとも思います。

どうしても構造上、描いてくれた絵の通りにはいかない部分は私の方で微調整を加えて確認していただいています。そのやり取りは実際の住宅における仕様調整と同様ですね」(長坂)

ホロスホーム
姉弟との打ち合わせの様子。長坂さんの説明を、皆真剣に聞いてくれたという(画像提供:ホロスホーム)
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事