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哲学者・レヴィナスが説く「狂気の倫理学」の核心 レヴィナス『存在の彼方へ』で考える他者との関わり③

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E・レヴィナス著『存在の彼方へ』

E・レヴィナス『存在の彼方へ』合田正人 訳/講談社学術文庫

哲学者・レヴィナスは、意識するよりも前に他者へと開かれてしまうことを〈語ること〉と表現し、ここに倫理的な意味を読み取った。

呼び求められてほかの人に向かってしまっているのは、自らが気づく前にすでにほかの人への責任を負っている(=応答してしまっている)からだという。

確かに、看護師が考える間もなく患者の手当てを始めるとき、それは患者の苦痛へとおのずと応答してしまっているということだ。筆者が出合ってきた子ども支援の現場でも、SOSを発することができない子どもの変化のシグナルをキャッチするアンテナを、支援者の皆が持っていた。

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