定量データを基に算出する「本当に強い大学ランキング」。ここでは「財務力」で高いポイントを得た上位50大学を紹介。
「本当に強い大学ランキング」は、比較可能な定量データを用いて、受験偏差値では測れない大学の実力を算出するランキングだ(全国のトップ300大学のランキングはこちら)。
2006年から、指標や対象大学数に若干の変更はあるものの、ほぼ同じ方式で毎年ランキングを発表している。
対象は、800以上に上る日本の大学のうち、本誌が3月に実施したアンケートに回答し、かつ2022年度の財務諸表が入手できた大学。比較が難しい株式会社立大学や文部科学省管轄外の法人、大学院大学、専門職大学などは対象から除いている。結果、国公私立合わせて546大学がランキングの対象になっている。
大学の4つの力を評価
ランキングで重視しているのは大学の4つの力。1つ目は、学生に付加価値を与える「教育・研究力」、2つ目は、教育力のわかりやすい成果である「就職力」、3つ目はそうしたアウトプットの基盤となる「財務力」で、4つ目はグローバル時代への対応力を見る「国際力」である。
この4つの力を表す定量データを3〜4選び、計13の指標で評価した。各指標の数値は偏差値にしてポイント化し、平均偏差値を総合ポイントとしている。
今回は、この4つのうち大学運営の基盤となる「財務力」に焦点を当て、上位50校の「本当に強い大学」を紹介していく。
財務力の指標は「(総志願者数)入学定員倍率」「経常利益率」「自己努力収入比率」「自己資本比率」で、いずれも数値が高いほど高ポイントになる。
「(総志願者数)入学定員倍率」は一般入試に加え、総合型選抜入試や推薦入試を含めて算出した。総志願者数が入学定員を大きく上回る人気大学は、受験料収入の貢献が大きいうえ、定員割れのリスクも小さいため、財務力の充実につながる。
「経常利益率」は、経常的な収益の状況を見る指標で、収入に占める経常利益または経常収支差額の割合だ。
「自己努力収入比率」は寄付金や受託研究収益など大学の自助努力で得られた資金の比率。「自己資本比率」(表中では省略)は経営の安定性を示す。
財務データを基に算出するこれらの指標は、国公立と私立で異なる計算式を用いてポイントを算出している。
ランキングでは、総合ポイントのほか、総合順位も記載している。各指標の出所や計算方法については、記事末尾に記載しているので参考にしていただきたい。
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