京都・宇治に出現した「任天堂ミュージアム」の全貌 テーマパークと異なる"展示施設"を作った裏側
「『どうして任天堂がこんなものを作るんだ』と思われたとしたら、それは正解だ」
京都駅から近鉄京都線に乗ること約20分。最寄りの小倉駅から東側へ歩いていくと、すぐに白とグレーを基調とした四角い建物と薄紫のロゴが見えてくる。セキュリティゲートを通ると、「スーパーマリオ」シリーズでお馴染みの土管やハテナブロックなどのオブジェが出迎える。
10月2日、京都府宇治市に任天堂の資料館「ニンテンドーミュージアム」が開業する。任天堂の代表取締役フェロー、宮本茂氏は開業前の内覧会で報道陣の取材に応じ、冒頭のように語った。
10、11月分のチケットはすでに完売
トランプ・花札の製造などを行っていた任天堂の宇治小倉工場跡地に作られたこの施設。内部は大きく分けて、2つの展示で構成されている。
エントランスの先にあるエスカレーターを上ると、2階は任天堂が発売してきた商品の展示室となっている。祖業の花札や歴代のゲーム機、これまで国内で販売したほぼすべてのゲームソフトなどがずらりと並ぶ。
1階は、入館時に付与される専用の「コイン」を使って遊べる体験型アトラクションのコーナーだ。
フロア中央にあるのは、床の巨大な画面の上を歩いて遊ぶ百人一首。そしてフロアを囲むように、「ファミコン」などの巨大なコントローラーを2人1組で操作して遊ぶゲームや、1970年代に展開した大型レジャー施設「レーザークレー」を「マリオ」の世界でアレンジした射的ゲームなどが配置されている。
このほか、花札作りや花札遊びを体験できるワークショップも開催しており、限定商品などを販売するショップやカフェも併設している。
入館チケットは事前予約制で、1カ月ごとの抽選。大人は税込3300円と決して安くはないが、すでに10月、11月分は完売した。宮本氏は、「最低でも1日1500〜2000人に来てもらいたい」と話した。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら