名門校教師語る「国語が苦手だと全科目伸び悩む」 論理的な思考を身に付けるにはどうするか

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辻宗孝 西大和学園
※写真はイメージです(写真: ペイレスイメージズ1(モデル) / PIXTA)
「文章を書くのが苦手」「何を書いていいかわからない」。そんな悩みを抱く人も多いのではないでしょうか。『一度読んだら絶対に忘れない文章術の教科書』を上梓した辻孝宗先生は、毎年東大合格ランキング上位に入る、全国屈指の難関校・西大和学園で国語を教えています。辻先生が文章書くのが苦手な人でも、書けるようになるためのコツをお話しします。

国語ができない生徒は、他の科目もできない

「国語の成績が悪いと、全科目の成績が悪くなる」

これは、学校や塾の先生の間でよく言われる言葉です。

私自身も国語の教員として指導する中で、しばしばこの状況を目の当たりにすることがあります。国語ができる生徒は、英語、数学、理科、社会、とほとんどの教科で点数が取れる。逆に、国語ができない生徒は、ほかの教科でもどこか伸び悩んでしまいます。

いったいなぜなのでしょうか。

私は、国語の授業を通して「論理的な思考ができる能力」を身に付けることができると考えています。この「論理的な思考ができる能力」が欠如している状態だと、どんな勉強においても理解力が下がってしまうと考えます。

では、論理的な思考とは、どのようなものでしょうか。

例えば小さい子どもは、こんなことを口にすることがあります。

「お小遣いがほしい。なぜなら、ゲームはとても面白いものだから」

これは、全然論理的ではありませんよね。「なぜなら」という因果関係を結ぶ接続詞を使っていますが、「お小遣いがほしい」と「ゲームはとても面白い」という内容は、まったく結びついていません。

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