なぜオタクは定時に帰って毎日充実しているのか 時間活用がうまい理由は明確な優先順位にあった

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仕事には順応できていたようで、幸いにも上司に叱られることは少なかったように思います。ただし自分の世界にのめり込むことが多く、人付き合いを避ける、いわゆるオタクの素質はこの頃から発揮しており、飲み会、付き合いなどはまったくといっていいほど行きませんでした。叱られることはないですが、上司の記憶に残ることも少なく、昇進とは無縁。

接客業のため、業務に特殊性はありませんでした。ところが専門知識が必要な商品を任された際対応できる人が少なく、入社2年目から単独で仕事を行うことが多くなっていきます。他に誰もできないことから義務感を感じ、残業することが多くなりました。

そんな毎日の中で、数少ない楽しみの一つとして、年に数回参加する声優やアイドルのライブイベントがありました。12歳のとき、当時聞いていた声優が出演しているラジオの公開録音イベントに参加したのが始まりです。

それ以外はとくに娯楽らしい楽しみもなかったのですが、21歳のときに職場の先輩に連れられてライブに行ったのがキッカケで、それ以降は1年に数回通うようになりました。

幼少期に見ていたアニメの曲をアーティストが生で歌唱する。今見ているアニメの主題歌を生で聞ける。これまで経験をしたことのない大きな魅力を感じ、定期的に参加するようになりました。

ヲタ芸をしている人との出会い

ライブイベントは1回約2時間。短い時間ですが、「あの曲が聞けた!」と鳥肌が立ったことを覚えています。この感覚の虜になり、足しげく通うようになります。

平日は寝る時間以外のほとんどを仕事に費やし、年に数回のイベントを楽しみに生活する。そんな会社員生活を送っていた5年目のある日、とある声優のライブイベントに参加したことで、出会いがありました。それは、イベントでヲタ芸をしている人々との出会いです。

当時イベントには、ずっと1人で参加していましたが、以前イベントで出会い、一度食事を共にした方と再会しました。その方の友人がヲタ芸をしており、教えてもらうことになりました。

それまで、会場で見たことがありましたが、自分で行うことはなかったヲタ芸。大きな声で気合を入れる。曲に合わせて両手を大きく振り回す。真冬の屋外で行っても一曲で汗だくになる行為に大きな衝撃を受けました。

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