「太ってないのに糖尿病」の人に足りない栄養素 「健康診断の数値」が正常でも安心できない

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やせている人でも、たんぱく質をしっかり摂っていたり、トレーニングをしていたりするのであれば問題ありません。危険なのは、そもそも小食の人や、食事制限のダイエットをしてやせた人です。

たんぱく質を摂らずにやせると、もちろん脂肪は減りますが、同時に筋肉も減ってしまいます。ただ減るだけでなく、質も落ちてきます。エネルギー源のブドウ糖を取り込んで消費するという能力自体が、減退してしまうのです。

すると、消費されなかったブドウ糖は中性脂肪となり、脂肪細胞に蓄えられます。これが、見た目はやせているのに、体の中は内臓脂肪と皮下脂肪だらけという状態をつくります。脂肪肝になる人も少なくありません。

脂肪肝になると、肥満か否かにかかわらず、インスリン抵抗性が増し、血糖値が上昇していきます。そしていつの間にか、糖尿病になってしまうのです。

ならば、しっかり食べて体重を元に戻せばいいかというと、なかなかそういうわけにもいきません。極端なダイエットをした人が食事の量を増やすと、最初に脂肪がついてきて、筋肉が後回しになるからです。そうすると、やせる前よりもさらに代謝が悪い状態になり、筋肉の割合が増えてこないにもかかわらず脂肪だけが増えてくる、というスーパー悪循環に陥ってしまいます。やせている人、とくに女性は油断禁物です。

(出所:『ミスター血糖値が教える 7日間でひとりでに血糖値が下がるすごい方法』より)

※外部配信先では図表を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください

「健康診断の数値」が正常でも安心できない

「毎年健康診断を受けているけど、血糖値はつねに正常です。だから、今のところ糖尿病の心配はないし、血糖値スパイク(生活習慣の影響を受けて血糖値が乱高下すること)とも無縁でしょう」

このように考えている人は大勢いると思いますが、果たして本当に「心配無用」なのでしょうか。じつは「そうではない」ということを、ここでみなさんにお伝えします。

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