屋台骨が揺らぐ台湾産業界、ハイテク業界に「無薪假(無給休暇)」の嵐

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 一方、大聯大は株交換方式で各社の独立性を維持しながら、同一プラットフォームでの統合を進め、これによってコストを削減し、経営をスリムにし、リスクを軽減させることが可能となった。グループ会社間の協力と競合で、好成績を生み出すことができるようになったのだ。

こうしたモデルはどの産業にでも適用できるはずだ。それをなぜやらないのか。同社の黄偉祥会長は、「合併後に経営陣が交代させられることを恐れるからだ」と指摘する。

また、黄会長は3~5年後には企業の株式時価総額で50億~100億米ドルはないと、海外投資家から見向きもされなくなるだろうと予測する。現在、苦境に陥っている液晶パネル分野は、友達光電と奇美電子の大手2社が合併を検討すべきときに来ている。人員削減に踏み切った英業達も、優先的にグループ内企業の合併を進めるべきだろう。

台湾のハイテク産業は今後積極的に合併を進め、企業を大きく強くするしか生き残る道はない。しかし、中央研究院の翁啓恵院長は「台湾のハイテク企業は自主性が強く、統合は難しい」と嘆く。

それを克服するには、韓国や中国のような政府主導の政策が欠かせないはずだ。はたして、来年の総統選挙に向けて戦う2人の候補者は、台湾のハイテク産業の将来をどう描くのだろうか。

(台湾『今周刊』No.776/ライ筱凡、許セイ文、翁書テイ =週刊東洋経済2011年12月3日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
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