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言われなき誹謗中傷を受けたときの心の対処法 痛みを和らげるには痛みを受け入れる必要がある

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  • 若杉 忠弘 グロービス経営大学院教授
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毒矢のたとえや誹謗中傷の例で紹介したように、犯人さがしが1つのパターンです。誰かを責めようとすると、心の痛みに加えて、怒りや恨みが心に燃え上がります。そして、ますますつらくなるのです。

自分を責めたり感情を抑圧したりする

こんなことが起きたのは、「自分のせいだ」と、自分を責め立てるのも、よくある抵抗のパターンです。自己批判をしたところで、誹謗中傷がなくなるわけでも、その痛みが消えるわけでもありません。

むしろ、自己批判は、すでに傷ついている自分に追加で矢を放つようなものですから、それは苦しいでしょう。

もう1つの抵抗のパターンは、暴飲暴食です。仕事でつらいときや、イライラするようなときは、その痛みを忘れようと、衝動的に極端な行動に走ってしまことがあります。

暴飲暴食をして、仕事のイヤなことを忘れられるでしょうか。一時は忘れられるかもしれません。しかし、その一時を過ぎれば、また元の木阿弥です。

そのうえ、暴飲暴食をすると、罪悪感をもつことになります。暴飲暴食が長く続けば、体調も崩してしまいます。結局、痛みが増幅してしまうのです。

爆買いもこのパターンですね。

ビジネスリーダーに多く見られる抵抗のパターンがあります。それは、痛みを感じないようにすることです。感情の抑圧といいます。

私のセミナーに参加していた、大手金融機関に勤める事業部長はこう言いました。

「もう大変なことがありすぎて、最近はそういうのを感じないようにしています。何事もなかったかのように淡々とこなすだけです」

これが感情の抑圧です。

残念ながらこの方法は、長期的にはうまくいかないことが知られています。つらい気持ちを感じないように気をつけたとしても、その気持ちがなかったことにはできません。はじめの意図に反して、いつまでもそのつらい気持ちを引きずることになってしまうのです。

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