トップは伊藤忠商事で5年連続で1位を獲得した。20時以降の残業原則禁止や「朝型フレックスタイム制度」を導入しており、飲み会も1次会10時までとする「110運動」など、独自の働き方改革で知られる。最近では男性の育児休業取得を必須化して注目された。属性別で見ても男子、女子、文系からの得票1位を記録し、理系でも3位に入るほど他企業を圧倒している。イメージが先行する「前半」と、面接を経験した「後半」で総合順位が変わらず、年間を通じて人気となっている。
総合商社はトップ10に、三菱商事(8位)と丸紅(9位)がランクイン。その後は15位三井物産、24位住友商事と続き、商社人気が衰える気配はない。
2位は日本生命保険、3位は大和証券グループと昨年と同様の結果だった。損保・生保や証券といった金融機関は例年上位にランクインする傾向にあり、5位には東京海上日動火災保険が入っている。ただ、ビッグモーターによる保険金不正請求問題の影響を受けてか、前年同期の調査で10位だった損害保険ジャパンは今回80位に転落した。
航空や旅行の企業人気が回復
コロナ禍の影響を大きく受けた航空系企業は回復傾向にあったが、今回さらにジャンプアップして、全日本空輸(ANA)は45位、日本航空(JAL)は57位に入った。旅行自粛で苦しかったJTBグループも61位と、前年同期から25位順位を上げた。
芸能や音楽などエンタメ系企業も人気で、83位にランクインしたユニバーサル ミュージックは前年同期の215位から急浮上。Mrs. GREEN APPLEやAdoなど同社所属のアーティストが近年大ヒットしている。