シャオミ、日本で家電「31製品」も投入の超本気 スマホだけじゃない!ブランド認知に怒濤の展開

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大沼社長は「お客様にIoTと言っても通じない。これがどういう商品で、どこが使い勝手がいいのか。お客様目線での話をおもにしていきたい」と考えているという。「どのような機能があるかより、その商品で何ができて何が便利になるか、体験の部分にフォーカスしていきたい」と強調した。

まずは製品としての素晴らしさを伝え、気付いたらそれがスマート家電だったというのが理想的な展開と考えているようだ。

発表された製品にはIoT機能を備えたものも多いが、特に強調されなかった(筆者撮影)

量販店での展開は慎重な姿勢

店舗展開戦略も注目だ。現在、渋谷で展開中のポップアップストアは9月30日までの限定だが、常設店舗の展開に向けた立地探しも進めているという。しかし、大沼社長はすべての製品を同じように扱うわけではないと示唆している。「渋谷に来られる人は、スマートフォンやIT関連のものは手に取ってくれますが、家庭に密着した製品にはあまり関心を示してもらえません」という一方、「香港などにある大きなショッピングモールへ来られるお客様は、スマートフォン目的の方も多いですが、その流れで同社の“これも便利”、“あれも便利”と気付いて買い求めてくれ」と、大規模ショップ展開への願望を語った。

実店舗は直営店のXiaomi Storeの展開を予定している(筆者撮影)

量販店展開戦略については、現時点では慎重な姿勢を見せている。今回、発表された製品はすべてXiaomiの公式オンラインストアで取り扱われ、一部製品はポップアップストアでも販売される予定だ。確かにXiaomiは完全にオフライン販路を持たないわけではない。例えば、チューナーレステレビの前世代機はKDDIを通じて全国の家電量販店に並んでいる。ただし、その陳列場所は通常のテレビ売り場ではなく、携帯電話売り場の一角という特殊な形態を取っている。量販店での本格的な展開には課題もある。流通コストの上乗せにより、Xiaomiの強みである価格競争力が損なわれる可能性があるからだ。現段階では大規模な量販店展開よりも、まずはブランド認知度の向上を優先する戦略を取っているといえる。年内にもまだ新製品の発表がいくつか控えているそうで、同社から目が離せない。

石井 徹 モバイル・ITライター

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いしい とおる / Toru Ishii

1990年生まれ。神奈川県出身。専修大学法学部卒業。携帯電話専門媒体で記者としてのキャリアをスタート。フリーランス転身後、スマートフォン、AI、自動運転など最新テクノロジーの動向を幅広く取材している。Xアカウント:@ishiit_aroka

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