世界に広がる「反マクドナルド運動」の実態

従業員たちは何を求めているのか

「(時給)15ドルを求める闘い」で注目を浴びてきた国際サービス従業員労働組合(SEIU)は、転換を図ろうとしている (写真:Ruth Fremson /The New York Times)

マクドナルドはとっくの昔にグローバル化した。最近は反マクドナルド運動もそのあとを追うようになってきた。

労組主導でファストフードチェーン従業員のために賃上げと組織化を目指す運動は、抗議活動を米国内で組織することに重点を置いて3年近くになるが、今は米国外のマクドナルドにも焦点を当てようとしている。同社に対して外国の規制機関からさらなるプレッシャーがかかるように、との期待からだ。

米国内では特にニューヨーク州で賃上げを実現させたという実績がある。ただ暗黙の了解として、マクドナルドなどファストフード店の従業員の組合結成という、この運動の第2の目標はなかなか達成できる見込みがない。活動家たちとしては、米国内でマクドナルドに交渉の席につかせるため、最近業績が好調な海外のマクドナルドに注目しようという計画だ。

変わろうとする従業員労働組合

国際サービス従業員労働組合(SEIU)による「(時給)15ドルを求める闘い」の計画立案者、スコット・コートニーが新しい方針を語った。運動への取り組みを2012年に開始して以来、初めてオフレコでないインタビューに応じてのことだ。

「これまで世の中ではストと15ドル要求と組合の運動だと見られてきたが、この会話を機に展開を図りたい」とコートニーは言う。「私たちには何が出来るのか、この時点で何がわかっているのか、それをまず明確にしてから、秋の間に、必要なら来年にかけて、その他の場でも訴えていく」

8月19~20日、ブラジルの首都ブラジリアに多数の政治家、労組指導者、そしてマクドナルドの従業員が世界各地から結集する(編集部注:記事は19日に執筆)。マクドナルドに対する非難の数々に耳目を集めるためだ。

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