ドル円レートの「正しい理論値」など存在しない だからこそ意図的に歪みを加えてはいけない

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競馬である。

8月21日、イギリスのヨーク競馬場で行われたインターナショナルステークス(G1・芝2050メートル)は、今年の英国ダービー馬で断然の1番人気だったシティオブトロイが逃げ切りでかつコースレコードで勝った。

日本から参戦したドゥレッツァは5着だった。今年は特に芝も固く、スピードの出やすい、欧州のコースの中では日本馬に相対的に向く馬場だったが、シティオブトロイの強さは圧倒的だった。ドゥレッツァは残念だったが、フランスの凱旋門賞に固執するのではなく、日本馬に向く重要な欧州GIレースを狙うのはとても良いことだと思う。

欧米での日本馬活躍を期待、日本も札幌で夏ダービーを

9月14日に行われるアイルランドのアイリッシュチャンピオンステークスには、3歳馬のシンエンペラーが参戦する予定となっており、アイルランドの競馬場は日本馬に向く、欧州にしては固い馬場のレーストラックが多く、これも良い選択だと思う。

やはり、欧州でのG1勝利を積み重ねることが、日本生産馬、日本調教馬の世界市場での価値を上げることになり、日本競馬が真に世界一になることへの最短コースである。

同様にアメリカのG1を勝つことも重要で、近年は矢作芳人調教師を始め、多くの調教師がアメリカのG1レースを目指しており、素晴らしいことだ。今年は、矢作厩舎所属で今年のケンタッキーダービー3着惜敗のフォーエバーヤングが11月2日のブリーダーズカップクラシック(ダート2000メートル、カリフォルニア州デルマー競馬場)を目指す予定となっている。

さて、週末24日のアメリカでは、ミッドサマーダービーと呼ばれる、同国の高級避暑地であるニューヨーク州サラトガ競馬場で行われるトラヴァーズステークスに注目だ。ここを勝った馬がフォーエバーヤングのライバルになるかもしれない。日本でも、このようなミッドサマーダービーを8月の札幌で行ったらよいのではないかと思う。これからも日本馬の欧米での活躍を期待する。

※ 次回の筆者はかんべえ(吉崎達彦)さんで、掲載は8月31日(土)の予定です(当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)

小幡 績 慶応義塾大学大学院教授

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おばた せき / Seki Obata

株主総会やメディアでも積極的に発言する行動派経済学者。専門は行動ファイナンスとコーポレートガバナンス。1992年東京大学経済学部首席卒業、大蔵省(現・財務省)入省、1999年退職。2001~2003年一橋大学経済研究所専任講師。2003年慶應大学大学院経営管理研究学科(慶應義塾大学ビジネススクール)准教授、2023年教授。2001年ハーバード大学経済学博士(Ph.D.)。著書に『アフターバブル』(東洋経済新報社)、『GPIF 世界最大の機関投資家』(同)、『すべての経済はバブルに通じる』(光文社新書)、『ネット株の心理学』(MYCOM新書)、『株式投資 最強のサバイバル理論』(共著、洋泉社)などがある。

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