来年あたり、ハゲタカのターゲットになって日中発の恐慌が起きるかもしれない--葉田順治・エレコム社長(第1回)

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 だから、通期業績の上方修正もしませんでした。当初は12年度の売り上げは630億円、経常利益は65億~70億円と予想していましたが、洪水の影響がどれだけ出てくるのか見えません。

急ブレーキをかけた最大の理由がもう1つあります。僕は今、いわゆるハゲタカ(ファンド)が日本に攻めて来て、国債が暴落することをいちばん恐れているんです。ギリシャの問題で誰がいちばん儲けているかというと、先物取引をしているハゲタカ連中じゃないですか。
 
 リーマンショックのときもひどかったけど、連中はつねに餌食を狙っています。早ければ来年あたり、日本と中国がハゲタカのターゲットになって日中発の恐慌が起きるかもしれない。

そのときは間違いなく日本は大変なことになる。このままいけばこの国は潰れますよね。僕の持論ですが、2015年に日本はIMFの管理下に入ることになると思いますよ。結論から言うと、僕は日本が終わると思って経営をしています。もっと言うと、それでも会社は潰れないように、と。

--つい先日までは新規事業にどんどん投資するとおっしゃっていたのに、随分と大胆な方向転換をされましたね。

変な経営者で済みません(笑)。僕はとても極端な人間で、最悪を考えて動くタイプ。最近もスマホ関連製品でバブルのような状態でしたが、実はスマホの売れ行きに左右されるようではいかん、自力成長できるビジネスモデルを作らなければいかんと思っていました。
 
 そんなときにタイの大洪水ですよ。もう今は、会社を成長させるというよりは、会社が潰れないことが最大の目標ですね。

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