7月、8月の猛暑の中、1日30~40軒飛び込むドブ板営業をやりました--織畠潤一 シーメンス・ジャパン代表取締役社長兼CEO(第5回・最終回)

7月、8月の猛暑の中、1日30~40軒飛び込むドブ板営業をやりました--織畠潤一 シーメンス・ジャパン代表取締役社長兼CEO(第5回・最終回)

--織畠さんには、失敗談や弱点などはないのでしょうか。

タフなシチュエーションは何度もあります。まずはイランに行ってアメリカンスクールに入ったことですよね。英語もしゃべれないのにいきなり異文化に放り込まれたわけです。辞書を片手に教科書を追っていっても2ページくらい遅れをとってしまったり、リーディングで下の学年のクラスに入れられたり。日本では成績が良かっただけに屈辱的でした。

猛勉強し、幸い高校は首席で卒業できましたが、MITに行くとみんなが首席級です。一学期から勉強はきついし、土地柄雪が降ってどんどん寒くなるし、スタンフォード大学に編入の願書まで出そうと思ったほどです。編入のタイミングを逸してもう一学期頑張ったら成績もあがりましたが。

社会人になって日本に戻ってきた時も最初は本当にきつかった。リクルートに入社したとき、技術部に配属されたものの初日から営業研修に出されたんです。話が違うだろうとも思いましたが、1日30~40軒は訪問しろと言われ、7月の猛暑の中、銀座の雑居ビルに飛び込みのビル倒しといったドブ板営業をやりました。

1カ月で営業成績はみごとにゼロ。名刺を破られたことも何度もあります。1カ月だけのはずだったのが「お前のプライドが許さないだろう」と言われてもう1カ月やることになって(笑)。8月もやって仮受注を3件なんとか納めて技術部に戻してもらいました。

今となっては本当にこの経験が財産になっています。人とコミュニケーションをして、製品やサービスの価値を認めてもらい、買ってもらうことがいかに大変なのかということが身にしみてわかり、モノを売るプロセスやトップセールスマンに対するリスペクトが生まれました。

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