「キス動画」のリスクは、いつまでも消えない 学生の頃から「私的領域」を知る必要がある

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「MixChannel」などにあふれるカップルの「キス動画」。これらの投稿にはどんなリスクが?(写真:【Tig.】Tokyo image groups / PIXTA)

中高生を中心に、カップル動画を投稿するスマホアプリ「MixChannel」が人気だ。月間動画再生数は5億4000万回を超えている。誕生日や交際開始日などを記念して、写真や動画、音楽を組み合わせた動画が多数投稿されており、「キス動画」を公開しているものも少なくない。

このアプリに対して、日経ウーマンオンラインでは、「後悔しても遅い……女子中高生に流行の『キス動画』の取り返しがつかないリスクとは?」と題した記事を掲載していた。記事によると、同じクラスのクラスメートに見つかって、嫌がらせを受けたケースもあるそうだ。

さらに、動画の多くはツイッターのアカウントが登録されており、実名やプロフィールがわかるものも多いようだ。このため、就職活動の際に発見されたり、将来別の相手と結婚することになった場合に、問題になる可能性があるという。

コピーが容易なため、リスクを排除しきれない

当記事は弁護士ドットコムニュース(運営:弁護士ドットコム)の提供記事です

MixChannelで「キス動画」を公開することには、どんな法的リスクがあるのだろうか。清水陽平弁護士に聞いた。

「まず、ありうる法的リスクについて指摘しましょう。キス動画を公開すると、自分だけでなく、キスの相手も誰か分かる状態にあるのではないかと思います。

キス動画を公開することについて、キス相手の同意を得ているのならばよいのですが、そうでない場合、キス相手のプライバシーを侵害しているということができます。

プライバシー侵害があれば、損害賠償請求や削除請求を受けるリスクがあります。もちろん、交際中の2人なので、そこまで大事にはならないだろうと思いますが、このような法的リスクがあることは認識しておくべきです」

ほかには、どのようなことが考えられるのだろうか。

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