日本のデザイン 美意識がつくる未来 原研哉著

拡大
縮小
日本のデザイン 美意識がつくる未来 原研哉著

ロックミュージシャンのミック・ジャガーに若さはすでにないが、多くの時間をロックスターとして生き抜いてきたことで強烈な存在感が醸成されている。著者は、高齢化社会を考えるとき、いつもこの人物を思い出し、一つの態度に回帰するという。そこに平衡や均衡への配慮はない。あるのは超然とした大人のプリンシパルである。

高齢化社会の日本では、能動性の根拠を若さや年齢に求めるのではなく、購買力や経験値、目利きや破格さなどに置けば、これまでとは別の能動性や市場を社会に喚起できると示唆する。

根本的な変更を迫られている日本にとって必要な「資源」は感受性であると、日本を代表するデザイナーが説く。

岩波新書 840円

  

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
倒産急増か「外食ゾンビ企業」がついに迎える危機
倒産急増か「外食ゾンビ企業」がついに迎える危機
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
伊藤忠が「8時前出社」導入で出生率急上昇のナゼ
伊藤忠が「8時前出社」導入で出生率急上昇のナゼ
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT