葉っぱアート「88万円」"目利き"が語る価格の根拠 販売を渋っていた作家、「これが最後」と承諾
僕がリトさんの作品を知って1年の間に、テレビで取り上げられたり、バズったりしてファンが増えていたこともあり、ふたを開けてみると、展覧会には、初日から多くのお客様にお越しいただきました。
もう売りたくない!
さらには、展示された30点の作品は、ほぼ完売でした。その後、リトさんは作品集を出したり、「情熱大陸」を始めとする数々のテレビ番組に出演したりと、大活躍を見せるようになりました。
うちだけでなく、それこそ北海道から沖縄まで、全国各地の商業施設やギャラリーで作品展を開催できるようになっていきました。
けれどリトさんは、2022年8月の丸善丸の内本店ギャラリーでの展覧会を最後に、作品の販売をやめてしまいます。
その理由をリトさんは、「どんなに頑張っても1日1作品しか作れない。売って手元からなくなると、各地の展覧会で多くの方に見てもらいたくても、展示する作品が足りなくなってしまう」
そして「展覧会で展示している作品の横にプライスの札があると、人はどうしても『この作品は○○円なのか』と値段で作品を見てしまう。もっと作品自体をゆっくり楽しんでほしい」と言っていて、その気持ちもわかるのです。
でも僕は、リトさんの作品は、所有してくれる人が増えたほうがいいと思い続けてきました。
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