「記憶力の低下」は加齢よりも「脳の栄養」を疑え 脳トレーナー推奨の「頭に効く」食材&食べ方

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さまざまな果物や野菜に含まれる抗酸化物質は、脳を酸化ストレス──認知機能の低下の原因になりうる有害な作用──から守るうえで重要な役割を果たしている。『米国医師会ジャーナル』掲載の2002年の研究は、ビタミンCとビタミンEの食事からの摂取量を増やすと、アルツハイマー病のリスクを軽減できる可能性があると結論している。

次に、集中力と記憶力、知的パフォーマンスを強化できる食べ物と食事法を見てみよう。例として、ブルーベリーは「ブレインベリー」とも呼ばれるほど、抗酸化物質のフラボノイドを豊富に含んでいる。『アプライド・フィジオロジー・ニュートリション・アンド・メタボリズム』誌に掲載された研究では、ブルーベリーを日常的に食べることで、脳の老化を遅らせられるほか、ワーキングメモリを改善できる可能性もあるとされている。

では、チョコレートはどうだろうか? 注目はやはりダークチョコレートだ。カカオの含有率が高いダークチョコレートには、フラボノイドとカフェインと抗酸化物質が多く含まれている。『アペタイト』誌に発表された研究では、チョコレートの摂取頻度を増やすと、認知能力が有意に向上するとの結果が出ている。

さらにコーヒーの適度な摂取は、そのすばやい活力増強効果のほかにも、脳に明らかなメリットがあることがわかっている。『フロンティアズ・イン・エイジング・ニューロサイエンス』誌掲載の研究によると、コーヒーを長期にわたって飲むことで、アルツハイマー病のリスクを下げられる可能性があるという。

注目される「間欠的断食」とは

また近年、「間欠的断食」が、その脳への健康効果から科学的に注目されている。間欠的断食とは、一日のサイクルに食事をする時間と食事を抜く時間を周期的に挟む食事法のことだ。
『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン』誌に発表された研究で、間欠的断食は認知機能を高め、神経変性疾患を予防し、もしかしたら寿命を延ばす可能性もあることが明らかになった。この食事法は、代謝のプロセスを最適化し、脳により健康で効率的なエネルギー源を送る助けとなるようだ。

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