風呂に水を溜めるはNG、震度6以上の自宅避難対策 ひと昔前は良しとされていた常識も今や過去の話
「1日3Lというのは本当に最低限、生活の中で必要な量です。
例えばご家族の中で、奥様や女の子の髪の毛が長いとなると、3Lでは賄えないことになります。最低限の目安はあるけども、それぞれの“清潔”に対するニーズによって変わってくるわけです。
これが、普段どれだけ水を使っているのか把握していないと、『3Lもあれば余裕で足りる』と簡単に考えてしまう。
以前、知り合いの男性に『1日3Lの水で2日間過ごしてみてください』という実験をお願いしたところ、1日で『もう無理』と音をあげていました」。
「地震が来たら風呂に水を溜めておけ」はNG!
昔から「地震が来たら、風呂に水を溜めておけ」とはよく言われるが、今、それは絶対にNGだ。
「お風呂に溜めた水を何に使うか、というアンケートをとると、約8割の人が『トイレを流すのに汲み水として使いたい』と答えます。
でも、それはやっちゃダメなんです。
なぜなら、地震によってトイレの配管が割れている可能性があるから。マンション住まいの方なら特に注意してください。たとえ自分の家からは屎尿が消えても、下階の部屋の壁から滲み出てきたりします。
実際、そういったトラブルは非常に多いんです。震度6以上の地震では、自治体の防災担当からの指示があるまでは、トイレの水は流さないと、覚えておきましょう」。